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2023.08.15

朝日新聞掲載、与謝野町文化財・古民家「鞭家住宅」再生へ息吹

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”「鞭家住宅」再生”が朝日新聞に掲載!

2022年、JR西日本・京都府・各金融機関と締結した「京都府北部エリアにおける地域活性化を見据えた古民家活用促進に関する協定」を通じ、弊社に売却をご依頼頂いた与謝野町の空き古民家「鞭家住宅」が、協定を引き継いだ「京都府古民家バトンタッチ応援事業」にてこの度埼玉県在住の方にご購入頂き、明治期の政治家である神鞭知常の記念館として再生される事になりました。

「鞭家住宅」は19世紀初頭に建築されたと思われ、現当主の鞭煕氏は72代目という由緒があり、与謝野町の有形文化財にも指定されています。

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この歴史ある建物を、従来の雰囲気を残したまま丁寧に改修して記念館とし、町の振興や日中友好に繋げるという事で、朝日新聞の記事として掲載頂きました!
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「京都府古民家バトンタッチ応援事業」での古民家継承

「京都府古民家バトンタッチ応援事業」は前述の協定をベースとして、 ”京都府×(株)中川住研”の新たな取組として、京都府北部エリアの空家問題をビジネスの手法で解決する事を目的として2023年に始めた取り組みです。

今回「鞭家住宅」の空家売却と古民家再生が、その成約第9号となりました!

京都古民家バトンタッチ応援事業


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由緒ある「鞭家住宅」の歴史

「鞭家住宅」は「与謝野町指定有形文化財」に指定されている歴史的建造物です。 平面形式や構造等から、19世紀前期の建物と考えられ、歴史を考える上で貴重な建物で、アンティーク的価値のある古民家です。

また、所有者の「鞭氏」は約1,000年続く由緒ある家系で、現所有者は第72代目。 鞭氏は、古くは、聖徳太子の兄弟が鬼退治をした際に従者として付き添ったという伝承が残っている家系で、代々、重要文化財に指定される天皇の書簡や、その他歴史的に重要な品々が伝わっている等、建物・家系ともに歴史ロマンに溢れています。
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本建物を評価した資料がありますので下記一部文面を抜粋させて頂きます。

◆鞭家住宅の沿革
平面形式や小屋構造などにより、19世紀前期の建物と考えられる。 その後も大きな改造もなく近代を迎えたと考えられる。

◆建物の概要
「オク」「ゲンカン」に創建当初の棹縁天井(さおぶちてんじょう)が残る。 台所は曲りの強い梁を掛け、その上部に縦横に小梁を載せ、竹すのこを張る。 梁の組み方より19世紀初め頃の建築と考えられる。 屋根形式は入母屋構造で、桟瓦葺きの庇が取り付く。 当地方で古い民家に用いられている葉のついたままの篠竹を用いた茅葺である。 棟は杉皮と竹を用いて包み、馬乗りを9組載せ、押えとしている。

◆評価
丹後地方における大型の民家である。 建立年代は19世紀前期と考えられ、平面等に当地域に例のない形式が見られるなど、 その歴史を考える上で貴重な建物である。 母屋部分の柱・梁等の構成部材もよく残っていること、土間の改築部分も後補材を撤去する事により、 創建当初の復元も可能と考えられる。 以上、鞭家住宅は、野田川町において歴史的・建築的な価値を有していると結論づけられる。

建物についてより詳しく知りたい方は下記の詳細資料をご覧下さい。


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所有者である鞭家についても、ご紹介させて頂きます。

丹後と丹波の国境の大江山には古くから鬼が住み、都からやってきた源頼光がその鬼である酒呑童子を退治したという、有名な鬼退治伝説がありますが、大江山にはもう一つの鬼退治伝説があります。 麻呂子皇子(用明天皇の皇子で、聖徳太子の異母弟)が薬師如来を信心し、天照大神の加護を受けて見事に鬼神を退治するという話です。 鞭家の祖先は、その鬼退治に付き従い、その後丹後に住んだそうです。

鞭家は歴史的に重要な品々も所蔵しています。例えば、重要文化財に指定されている後光厳天皇の書簡や、室町時代の細川幽斎の謡本、などです。

鞭家についてより詳しく知りたい方は下記の詳細資料をご覧下さい。


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終わりに

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由緒ある建物ながら長年空家となっていた「鞭家住宅」。オーナーの鞭様も、生家を荒れたままにしておくのはもったいないと、本事業にご相談頂きました。今回「鞭家住宅」を購入された呉本様は記念館として古民家再生する事を検討されており、歴史ある建物が次世代へ継承され地域の賑わいへ繋がる事を弊社もとても嬉しく思います。

京都府の空き家問題をビジネスの手法で解決すべく、引き続き「京都府古民家バトンタッチ応援事業」を進めて参りたいと思います。